通常、業務用として使われる布団カバーは、真ん中から布団を入れる「丸グリ型」が一般的です。一方敷布団用は、というとシーツを使うのが一般的。寝ている人の体重でずれることも無く、洗濯などの使い勝手も良いから、フラットシーツが一般的です。

 

「横から布団を入れるタイプの敷き布団カバーが欲しいのですが、定番品ってありますか?」

お客様からの相談です。でも敷布団カバー?よくよく話を聞いてみますと、会社の仮眠室で使いたいとのこと。そしてベッドメイクはなれていないので、簡単にセットできるカバータイプが良いとの事。
そして枚数が10枚程度なので別注で作るわけにはいかず、定番在庫品の中であったらいいなぁ、と連絡を下さったとの事。

敷布団と掛け布団はサイズが違います。
掛け布団用のカバーを敷布団に使うと、ブカブカで使い物になりません。先にも上げたように、シーツを使うのが一般的なので、業務用定番品で敷き布団用のカバーは有りません。

うーん・・・では作りましょうか?

「え!?10枚でも作ってもらえるんですか?

はい、その代わり生地は在庫の有るものに限られますが、1枚でも5枚でも10枚でも作れます。

と言うわけで別注でつくる方向で決まりました。まずは生地と形と大きさです。生地と大きさを決めた後に見積もりをいたします。
まず郵送で生地見本を送り、形については布団の大きさを聞き、そこからサイズを割り出します。

 

生地見本

 

今回、使い道としては敷布団用途の事なので、綿100%よりもTC30/70の化繊混紡生地をお薦めしました。
TC30/70は、テトロン30%、綿(コットン)70%の混紡生地で、綿100%よりも摩擦に強く、でも綿が70%入っているので肌触りも綿に近い物となります。

郵送にて綿とTC30/70の生地見本を送り、到着した後弊社のオススメも説明し、結局選んでいただいたのは「TC30/70」生地。
形は定番掛け布団カバーの横紐三本タイプと同じに下糸のことでしたので、TC30/70生地の洗濯後の収縮率も加味してサイズを出します。綿100%の生地よりも収縮率は少ないのですが、やはり70%綿が入っていますので、若干の収縮はどうしても出てしまいます。

 

布団カバー 横紐三本タイプ

 

生地はTC30/70、形は「横紐三本タイプ」、サイズは洗濯後の収縮も加味した「105cm✕200cm」
これでようやく見積もりが出来ます。

見積書を送り、後はお客様からの正式は発注を待ちます。ある程度の大きさの会社になると、稟議を通してからの発注となります。
なのでここはゆっくり稟議が通るのを待ちます。

しばらくの後、正式に発注をいただきました。
となるとあとは製作にかかるだけ。枚数は10枚。
通常制作されている布団カバーの間に挟んでいただき、約10日ほどで完成しました。

 

別注敷き布団カバー

 

同じ形の掛け布団カバーの定番品が「150✕210cm」です。今回制作したカバーは「105cm✕200cm」。巾が狭くて若干短いところでしょうか。
敷布団を入れるため、布団の入り口もできるだけ大きく開きました。また業務用の定番の形である「横紐三本タイプ」ですので、ホックやファスナーなど壊れやすい金具は無し。耐久性が高くて長くお使いいただけます。

 

オリジナル布団カバー

 

今回は10枚のご注文でした。
通常は、50枚、100枚単位での注文が多いのですが、このような小ロットのオーダーメイドも対応しております。
定番品では中々対応できない、それぞれのお客様に合わせた寝具カバーもお作りしております。